礼金は大家への感謝の気持ちを表す

大正時代から始まったとされている礼金

賃貸住宅へ入居する際に支払う礼金は敷金と同様に日本独自の慣習とされています。敷金は借家を退去する際の修繕費という名目があり、場合によっては退去時に返却されることもあります。その一方で礼金は一度払うと二度と戻ってきませんが、これは名前の通り大家へのお礼として支払うお金であることが大きな理由です。礼金は大正時代に起きた関東大震災で住む家を失った人が、借家を用意してくれた大家へのお礼の気持ちとして支払ったのが最初とされています。この慣習が全国に広まり、本来の意味が失われた現在でも礼金を支払う借家物件は少なくありません。礼金はいくら支払うとははっきり決まっていませんが、家賃の一か月分が平均的な相場とされています。

法律上の制約はないので支払いを拒否することも可能

借家を借りようとする際、大家から敷金と併せて礼金を請求されるケースは少なくありません。古くから続く慣習なので入居者は必ず払わなければいけないイメージがありますが、実際には敷金も礼金も支払う義務は一切ありません。賃貸物件に関する法律でも敷金や礼金に関する事柄は決められていないので、大家が請求しても支払いを拒否することができます。その一方で請求自体も違法ではなく、大家の側も敷金や礼金の支払いを拒否したことを理由にその入居者との契約を断ることが可能です。敷金も礼金も大家と入居者の間で決める約束事なので、そこに法律が介入する余地はありません。礼金の金額や支払いそのものが不服なら他の物件を探すのが最善の方法と言えるでしょう。